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話題になっているようなので読んでみました。

普段あまりテレビを観ないし関東を出たこともないので、清水健さんという方は存じ上げなかったのですが、読売テレビのアナウンサーで、私と同い年なのですね。

タイトルの「112日間のママ」というフレーズは、乳がんで亡くなった清水健さんの奥さんが、出産後112日目に亡くなったことに由来しています。本書は、その奥さんの闘病を夫として支えた清水健さんの手記になります。

結婚して一年後に授かったお子さんの妊娠初期に乳がんが発覚します。手術でがんを切除するも胎児への影響が懸念されて十分な検査も治療もできないまま出産まで漕ぎつけます。出産後すぐに体調を崩し、肝臓・骨・骨髄への転移が発覚し、必死の抗がん剤治療の甲斐もなく亡くなってしまうのでした。

妻も子もない私の身分では素直に感情移入はできないのですが、事実の経過だけを見てもあまりに理不尽な成り行きに心が痛みます。治療を諦めて緩和処置に切り替えること、意識を失う危険性を抱えたまま痛み止めを打つこと。意思の疎通ができない状況でも奥さんのために決断しなければいけない状況は辛かっただろうと想像します。でも、そういうことも含めて家族になるということなのだと感じました。

読んでるうちは色々と思うところがあったのですが、最後まで読んで思い返してみると、この話を前にしてあまり多くを語っても仕方ないような気になりました。

悲劇的な運命に見舞われながらも必死で命をつないだ女性がいたということをできるだけ多くの人が知ることが、奈緒さんにとって一番の供養なんじゃないかという気がします。

何も言わずにできるだけ多くの人に読んでもらいたいと思いました。

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