スポンサードリンク

2012年10月8日、京都大学の山中伸弥教授がノーベル医学・生理学賞を受賞されました。まことにおめでとうございます。
ノーベル医学・生理学賞に山中伸弥さんら NHKニュース

実績から言っても年齢から言っても、いずれ受賞されることは間違いないだろうと言われていましたから、驚きというのはそれほどありませんでした。とは言え、日本人で、特に日本の大学に本拠を置かれている方が受賞されるというのは素晴らしいことだと思います。本当におめでとうございます。

さて、山中伸弥教授が発明者になっている日本の特許は以下の8件だそうです。

特許番号 発明の名称 出願日 登録日
特許4118579 ECAT5ノックアウト細胞 平成14年3月15日 平成20年5月2日
特許4183614 ES細胞特異的発現遺伝子 平成14年5月31日 平成20年9月12日
特許4183742 誘導多能性幹細胞の製造方法 平成14年5月20日 平成20年9月12日
特許4268169 胚性幹細胞の自己複製決定因子 平成16年1月28日 平成21年2月27日
特許4411362 誘導多能性幹細胞の製造方法 平成21年3月10日 平成21年11月20日
特許4411363 誘導多能性幹細胞からの体細胞の製造方法 平成21年3月10日 平成21年11月20日
特許4829272 ES細胞特異的発現遺伝子 平成20年6月6日 平成23年9月22日
特許4901471 体細胞核初期化物質のスクリーニング方法 平成17年2月16日 平成24年1月13日

門外漢なのでどれが重要な研究成果なのかぶっちゃけわからないんですけれど、「特許4183742/誘導多能性幹細胞の製造方法」が体細胞の初期化(reprogramming)によりiPS細胞を製造する方法に関する特許のようです。

もちろん以前からニュース等で山中教授のお名前は存じ上げていたのですが、特に山中教授に対して興味を覚えたのは『女子大生マイの特許ファイル』という書籍でした。

『女子大生マイの特許ファイル』P.65~86に山中教授のiPS細胞関連技術の解説や山中教授のインタビューなどが載っていました。山中教授の業績や実現した技術内容などがわかりやすく記載されています。
※孫正義さん、堀江貴文さん、ドクター中松など、著名人の出願した特許などを題材にしながら、特許制度の解説をしている良書です。

山中教授が記者会見の中でしきりに国に支援を頂いて感謝に絶えない旨を語っておられました。これに関して上記の書籍の中で山中教授のお話が引用されています。

 職業としての科学者が、やはりもっとソーシャル・プレステージが高くならないと駄目だと思います。給料だけ見ても、アメリカの科学者たちはずいぶんといいのですよ。日本の科学者は本当に質実剛健。でもやっぱり給料って大事で、優秀な人はみんな給料がいい職に就きたいのは誰でもそうですから。そこを変えていかないと、誰も科学者にならなくなる。
 僕はそれを語ると涙がでてきますが、なんでうちの若い子、必死でやっている子がこんな汚いところで悪い条件でさせられて、自分もこれでやって……アメリカに行って、頭はいいけれどあまりコミットメントのない連中が奨学金ももらってきれいなところで……素晴らしいキャンパスですよ。サンフランシスコなんて、ジムとかもあって、素晴らしいキャンパス。情けなくなるんですよ。ああいう環境が用意できたらもっと[科学に優秀な人材が]くるだろうなと思いますから。
(『ブレイクスルーの科学者たち』竹内薫(著)/PHP新書)

元ネタの書籍は読んでないですが、こちらだそうです。竹内薫さんは著名なサイエンスライターの人ですね。

日本の先端研究の分野は国立大学の法人化などの影響で非常に厳しい状況にあることが報じられています。予算を取ろうとしても「2位じゃ駄目なんですか?」と政府に言われる時代ですから。

この機会に研究現場の実情にスポットライトがあたり、優秀な研究者に十分な予算と設備が行き渡るように向かって行くとよいと思います。

LINEで送る
Pocket