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ハッカー集団「アノニマス」が改正著作権法に反対して関連団体のWebサイトにサイバー攻撃を実行して話題になっています。本日時点でも攻撃は続いている模様です。

数々のメディアがこの件を報じていますが、アノニマスの考え方についてはWIREDの記事が一番よく表しているようです。ちょっと引用するには長かったのでぜひご一読ください。
アノニマスはいったい何を攻撃しているのか? ネット空間における「フリー」をめぐる問い « WIRED.jp 世界最強の「テクノ」ジャーナリズム

私自身も違法ダウンロードの刑事罰化を含む著作権法改正には反対していました(→過去記事)。文化は連続性を持っているものであって既得権益者によって過去の文化を利用することができなくなれば文化の発展は望めないだろうことは危惧しています。

だから、アノニマスの皆さんの言っていることはよくわかるし、第一報を聞いた時には、うひょーすげー、とwktk(0゚・∀・)したのも確かです。でも、世間の反応、特にマスメディアの報じ方とか、twitter(@OpJapan)やWebサイトでのあなたたちの言動を見ていると、だいぶ違和感を感じてきました。

あなたたちのしていることは犯罪です

日本は法治国家であり、日本には不正アクセス禁止法という法律が存在します。不正アクセス禁止法では、アクセス制御機能を有するコンピューターに対してインターネット等を通じて、他人になりすましたりセキュリティホールを利用したりして、不正に利用する行為を禁じ、刑事罰を規定しています。日本の刑法は属地主義を採用していますから、日本の官公庁や団体が被害を受けている以上、あなたたちの行為は犯罪行為です。

不法行為によって一般国民の理解を得ることはできません

目的を達成するために法を犯すことは時には必要なことなのかもしれません。それは達せられる目的がその手法によって失うものよりはるかに大きい場合に限られます。しかし、今回の違法ダウンロード刑事罰化は多くの国民は何が問題なのかわかっていない状況です。場合によっては、悪いことしてるんだから罰せられて当然じゃん、とすら見られています。一方で、不正アクセスもしくはサイバーテロが犯罪であることは誰でも直感的に理解できますし、マスメディアもここぞとばかりに忌むべきテロリストとして報じています。

ほとんどの大人たちにとっては、Yahoo!とか楽天とか大手新聞社などのリアル世界で名の通った大企業のWebサイトを除けば、インターネットはマニアの世界で真っ黒な犯罪の温床であるかのように見えています。合コンでブログ書いてるなんて言えば、何この人きもい、という目で見られます。

何だかんだ言っても日本ではまだ、ほとんどの人は新聞とテレビからしか情報を摂取していませんから、今回の騒動を見ても、何か怖い外人がよくわからない世界で暴れてるみたいだ、やっぱりインターネットって怖いのね、くわばらくわばら、くらいにしか思わないでしょう。

今のやり方ではあなたたちの主張は本来届けるべき人たちには届かない可能性が非常に高いと思っています。

わたしたちは正しい方法で自由を取り戻したい

今回の改正著作権法の立法過程は本当にひどいものでした。間違いなく三党間で裏取引があったはずで、現行法において合法的な手続きを取られていたのであるならば、このようなことがまかり通る現行法に問題があるのだろうと思います。

相手が不法な方法で不当な法律を押しつけて来るからと言って、こちらも不法な方法で抵抗するのは理性ある人間のやるべきことではありません。彼ら彼女らがあのようなやり方をするからこそ、むしろ誰に恥ずこともない正しいやり方で目的を達成したいと考えます。

わたしは自分たちの既得権益を守るために、人の道を外すような国会議員やレコード業界の経営陣のような薄汚い人間にはなりたくありません。もしサイバーテロで改正著作権法の施行停止や著作権法の再改正を勝ち取ったとしても、それは後世の人たちに誇れることではないと思います。

蛇足ではありますが、たぶん一旦成立した法律を施行前に停止することは相当困難だと思われ、再改正するためには改めて文化庁の審議会から上げる形になると思います。ケースバイケースでしょうけれど、事案として緊急性が高いと判断されることは期待できないので短くても3年はかかることが予想されます。きっとその頃には、今の民主党も自民党もなくなっているし、どういった面子が政権を構成しているかさっぱりわかりません。

残念なことですが、すでに法案は成立してしまいました。成立させた国会議員を選んだのは、まぎれもなく私たち日本人です。自由なインターネット文化を取り戻すために、日本のインターネットユーザは断固としてこれからも戦っていくだろうと思います。私もこれからも声を挙げて行きたいと思っているし、倫理的に正しい方法である限り行動したいと考えています。

そういうわけですので、アノニマスの皆さん、私たちはすでに目を覚ましています。もうこのへんでお引き取りいただいた方がよいかもしれません。
ありがとうございました。

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