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海外旅行をしたことがありません。

いや海外に行ったことはあるのです。2回ほど。最初はアメリカのラスベガス。2回目はドイツのベルリンでした。どっちも出張で、会社の金で、会社が手配した航空便に乗り、会社が手配したホテルに泊まり、会社が手配したオプショナルツアーで周辺の観光もしました。

純粋な海外旅行をしたことがないということです。

自分でどこか海外へ行こうと思い立って、自分で航空便やホテルを手配して、もしくは一式揃ったパッケージツアーに申し込んで、休暇を取って海外に行ったことがないのです。海外に行こうと思い立ったことがないのです。

先日合コンで知り合った女性と食事に行きました。彼女は「海外旅行に行くのが好きなのです」と言いました。私はこのように答えました。「海外旅行って何が楽しいんですか?長い時間かけてガイドブックに書いてあることが本当かどうか確認しに行くだけでしょ?」と。翌日次に会う約束をするために彼女にメールをしましたが、返事が来ることはありませんでした。あーあ。

そんなわけで、ブログ『Chikirinの日記』はずっと読み続けていて、本書が出版されることは知っていたのですが、テーマが海外旅行ということで全く読む気はありませんでした。本当に。

ではあったのですが、先日たまたまブックファースト新宿店に寄ったところ、ちきりんさんの講演会があるというので、どんな人か見てやろうと思って参加してみたわけです。
そのときの感想はこちら→ちきりんさんはキュートなおねえさんでした。

面白かったですね、とても。思わず帰りがけに本書を購入してしまいました。
読んでみれば講演でお話されていた内容ともリンクしていて「あー、こういうことを言っていたのね」と、一気に読了してしまいました。

本書は基本的には、ちきりんさんが世界各国を旅して感じたこと、気づいたことをテーマごとに分類して綴っていく構成になっています。ぼーっと読み進めていけばただの旅行記です。「へー、そんな国もあるんだ、面白ーい。」で終わってしまう。でも実際に自分がその時期にその国に行ったとしても、同じことに気づいて同じ境地へ到達できるとは到底思えません。

本書は確かに海外旅行がテーマにはなっていますが、それは入り口に過ぎないのだと思います。全編を通してちきりんさんが主張しているのは、(いつものように)自分の頭で考えること、なのでしょう。

私にとって海外旅行とは、あらかじめ誰かが選択した有名なスポットを時間が許す限り数多く回って、それっぽい現地の料理を食べて、それっぽいお土産を家族や友達に買って帰ることだと思っていました。それは結局、他の人が面白いと思い、美味しいと感じて、価値があると考えたものをなぞるだけの行為です。だから自分は今まで海外旅行にまったく興味を持てなかったのだと気づきました。

本書を読了してわかったのは、面白いものを見なくても、有名なレストランで食事をしなくても、形あるものを買わなくても、日常とは異なるその場にいるだけで長時間をかけて海外まで行く意味はあるのだと言うことです。

本書の最終章でちきりんさんも「何かを学ぶために旅行するなんて邪道だ」と言っています。でも本書を通読した素直な人間であれば、何気なく海外に行って数日過ごすだけで多くのことを学んで帰ってこれるような気がします。それは海外だけではなくて、国内の馴染みのない地方、もしかしたらよく知っている地方であっても、同じことが言えるかもしれません。

そうか。自分が今まで海外旅行に行く気にならなかったのは、海外に行くことがどれだけ面白いことなのか、どういう意味があるのかを教えてくれる人が周りにいなかったからなんだな。

お金を貯めてどこか海外を歩いてみたいという気持ちが強くなりました。
そうだな、今だったら北朝鮮かチベットかなぁ。

※本エントリは『世界を歩いて考えよう!』 新刊発売キャンペーンのお知らせ!の書評ブログ・コンテストに応募する予定です。

※※恐れ多いことにChikirin’s selectをいただいちゃいました。
書評ブログ コンテスト結果発表!

ちきりんさん本人からのコメントです!

コメント)旅行にほとんど関心のなかった方が、この本を読んでどう考えを変えられたか、という点がわかりやすく興味深かったです。合コンで知り合った女性に出したメールはどうかと思う内容ですけど・・

※※※その後の顛末を書きました。よろしければこちらもどうぞ。
『Chikirinの日記』にリンクが貼られるとどれくらいアクセスが増えるのか

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