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いわゆる児童文学というと今だとハリーポッターあたりが定番なのだろうか。ぼくの周りには小学生の子やその親がいないのでわからない。ぼくが児童だった頃の定番は間違いなく『ズッコケ三人組シリーズ』がトップランカーだった。

先日実家に帰った折に本棚を眺めていたらひしめきあうマンガ達の間に新書大のズッコケ三人組が並んでいることに気付いた。帰った時は大抵することがなくなって必ず本棚を見ることになるので大人になってからも何度となくその背表紙を眺めてきたはずなのに、なぜか今回に限って一瞥して目に飛び込んできたのだった。きっとその10冊の児童書はそこにあるのが当たり前過ぎてぼくの意識からはこぼれ落ちていたのだろう。

ぼくがズッコケ三人組を熱心に読んでいたのは小学生の高学年の頃のことだと思う。どういうきっかけで読み始めたのか覚えていないが、最初に読んだのは三人組が無人島に取り残されて自活していく顛末を描いた作品だった。(調べてみたら第4作の『あやうしズッコケ探検隊』だったようだ。)自分の周囲と大差ないような普通の町に暮らすちょっと個性的な三人が繰り広げる大冒険に一発で心奪われてしまった。その後は手当たり次第に面白そうな作品を読み散らしていき、ファンクラブのようなものにも入っていたように記憶している。

さて、20年振りに『ズッコケ三人組』に再会したぼくは、実家に泊まったその晩に第1作の『それいけズッコケ三人組』を読破し、家に帰った後にamazonで目についたものを大人買いしてしまった。
そこで購入したのが本書『ズッコケ中年三人組』である。

『ズッコケ三人組』シリーズは50巻を以って完結している。その後に続編として出版されたのが40歳になった三人組を描いた本書であるので、正確には『ズッコケ三人組』シリーズとは位置付けが異なるようだ。あとがきによると最初は本作のみの予定だったようだがどうやら中年三人組も1年に1冊のペースでシリーズ化されているようだ。

正直なところぼくは『ズッコケ三人組』シリーズの初期の作品しか読んでいなかったので、怪盗Xなるキャラクターのことは思い出にない。それでも等身大のキャラクターとして描かれる三人と自然な仕掛けで三人が巻きこまれていく冒険とこれまた自然と普段の生活に戻っていくちょっとした安堵感は当時からこのシリーズが備えていた魅力であり、それが20年経った今も色褪せず描かれていることに驚きと感動すら感じる。

『ズッコケ三人組』シリーズは今もポプラ社から出版されているようだ。ぼくが今後子供を持つことがあるのか今はわからないけれど、取り敢えず甥っこが小学生になったらプレゼンとしてあげようと考えている。

ぼくはどこで間違ったのか、作者が亡くなっているように思っていたのだが、どうやら初期のシリーズで挿絵を担当していた前川かずお画伯が亡くなったことと混同していたようだ。『ズッコケ三人組』シリーズの世界観をよりリアルで魅力的にしていたのは間違いなく氏の描く挿絵であった。

ご冥福をお祈りします。合掌。

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