スポンサードリンク

日曜朝の情報番組なんて普段は絶対に観ないんですけれど、その日は遠方に暮らす兄一家が帰省するというので実家に泊まったもんだから、両親と共にTBSサンデーモーニングを見る羽目になってしまいました。

昔はたまに観ていたので何となく構成は覚えているんですが、スポーツコーナーではあいかわらず野球解説者の衣笠幸雄と張本勲が「天晴!!」だの「喝!!」だのやってるわけです。昔は大沢親分でしたけど。いろんなスポーツを扱ってるのに解説が野球関係者だけって何なのこれ?バカなの?っていう率直な感想は持たざるを得ませんが、それはこの際置いておきます。

この日はマラソンの川内優輝選手がどこかのレースで優勝した話題を扱っていました。衣笠さんは川内選手の異例のレース出場ペースに触れて「こんな選手が日本で出てくるとは思わなかった」「育成プログラムもあるだろうし、陸連はどう思ってるんでしょうね」と、自分が陸上はど素人という立ち位置から踏み出さないようにしながら、プロスポーツ関係者としてお偉方に思いを寄せるという絶妙なコメントをしていました。あぁこの人は謙虚で賢い人なんだな、と思いました。

続いて張本氏がコメントをしたのですが、私はそのコメントに耳を疑いました。

「彼に一つだけお願いしたいのは、ああやって苦しそうな顔で走るのは止めて欲しいんですよね。こっちが苦しくなってくるから。」
(※筆者の記憶による意訳です。)

私の知る限り、張本氏は元プロ野球選手で陸上については無関係なはずです。結果を出した選手に対して言うに事欠いて顔が苦しそうなのはよくない、ってどういうことだろうか。顔で勝てれば誰も苦労しねーよ。もし川内選手が涼しい顔して走りながらレースに負けたら、絶対こいつは「あんな顔して走るからだ、もっと真剣にやれ」みたいなことを言うんだろ。そうに決まってる。

どっちにしても川内選手に対しては侮辱以外の何物でもありません。こういう思いつきでど素人が茶々を入れるような低俗な番組が公共の電波に乗ってることに絶望感を感じました。

そんな感じで日曜の朝から不愉快な思いをして一人憤慨していたんですが、隣で同じ番組を見ている両親はこの張本氏のコメントにゲラゲラ笑ってるわけです。何だこれ。

それで私は悟りました。あぁ、テレビ番組って言うのはこういうテレビくらいしか日常の楽しみがない高齢者に受けるコンテンツを作らないとやっていけなくなっているんだな、ということを感じました。

人間が高齢者になると普遍的にそうなのか、今の高齢者たちの世代がそういう性質を持っているのかは知りませんが、あの人たちは世間に対して何か物を言いたい欲望にまみれているように見えます。自分たちの存在感を若いやつらに思い知らせたいみたいな意思を感じます。人によってはそういうのを老害と呼ぶんでしょう。

若いのに対して物を言いたい高齢の著名人が厚顔無恥に口出しするのを、高齢の視聴者が観て溜飲を下げる、そんな馴れ合いが辛うじて今のテレビ文化を支えているんだなぁ、ということを痛切に感じました。

ずいぶん前からテレビや新聞はインターネットに駆逐されるという論があります。しかし、今のところテレビも新聞も危機感は持ちながら持ち堪えているように見えます。きっと40代以下の若い世代ではテレビを見る人が明らかに減っているんだけれど、少子高齢化の影響で相対的に高齢者の人口比が高まっているから、全体的に見ればまだまだ持ち堪えているように見えているだけのように感じます。

たぶん年代別のテレビ視聴率がわかればある程度予想がつくんでしょうけれど、どこかにそんなデータあるんでしょうか?今度気が向いたら調べてみようと思います。たぶんやらないけど。テレビがなくなっても対して困らないし。

あと20年経って私の両親を含む団塊世代の人口が減ってくれば、テレビも新聞も急激に衰退していくんじゃないか、そんなことを思った日曜日でした。

LINEで送る
Pocket