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2011年10月5日、Steve Jobsが死んだ。

ぼくはあまりApple製品は使ったことがない。iPodは3台ほど使ったが、いずれも壊れたので捨てた。Apple TV(初代)はまだ現役で動いている。ぼくのApple体験はそれがすべてだ。

ぼくが初めてコンピュータに触れたのは、(家庭用ゲーム機を除いて)1996年のことだ。大学に学生が自由に使えるパソコンが並んだ部屋ができたからだ。おぼろげな記憶では「端末室」と呼ばれていた気がする。そこで初めてWindowsとWordやExcel、Outlook Expressを使った。AppleもMacintoshもそこにはなかった。

1996年は、NeXTがAppleに買収されてSteve JobsがAppleに復帰した年だ。Appleにとって最も沈んでいた時期なんだろう。「Macintosh」という製品名は聞いたことがあっても、製品は見たこともなかった。当時はパソコンショップに行ってもWindows機しか置いていなかったのだ。

1999年、外資系のコンピュータメーカに就職したぼくは、初めてプログラミングというものを学ぶ。当時はクライアント・サーバ・システムが主流だったから、プラットフォームはWindows NTだった。あの頃、一番イケてるパソコンはSonyのVAIOだった。Macを持っている人はネタにされるだけだった。ほとんどの人はMacを使っていることを黙っていた。

Apple製品を初めて手にしたのはiPod nanoだった。製品発表会でSteve Jobsがジーンズのコインポケットから取り出したやつだ。ずいぶん前のような気がしていたけれど、2005年9月7日のことだ。たぶんSonyがあれを出しても誰も驚かなかったんじゃないだろうか。ぼくはアメリカの会社があれを出したことにものすごい衝撃を受けた。

iPod touchが発表されたときは発売後1カ月くらいで購入した。iPod nanoが突然発熱して燃え上がったからだった。そのiPod touchも購入後1カ月くらいで充電できなくなって捨てた。それ以降、Apple製品は買っていない。

いま世界中がSteve Jobsの死を悼んでいる。ぼくはあまり彼の仕事に魅せられることはなかったけれど、彼の生き方には純粋に尊敬の念を覚える。Steve Jobsがこれだけ多くの人々の尊敬を集めるのは、彼の人生が順風満帆ではなかったからだろう。私生児として生まれ、そのまま養子に出され、大学を中退し、自分で創業した会社を追い出され、新たに創業した会社が自分を追い出した会社に買収された。それでもApple社を創業してIPOで大金持ちになり、Apple復帰後はご存じの実績を挙げ、世界で一番時価総額の高い会社に蘇らせた。もしぼくが子どもを持つことがあったら、そんな話をしてやろうと思う。ぼくが子どもの頃、エジソンの伝記を読み聞かされていたように。

ぼくは、Steve JobsがApple社を創業した年に生まれた。残念ながら彼の生み出す製品をそれほど好きにはなれなかったけれど、IT業界で飯を食ってきた人間として同時代に生きることができたことを感謝したい。哀悼の意をこめてMac Book Airを購入しようと思う。

ご冥福をお祈りします。

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