スポンサードリンク

先週末突然ITProがスクープして、IT業界の人たちを中心に盛り上がりを見せていたわけだけれど、本日外部委員会による報告書が公表されて、本当に中断勧告が出ていた。
[スクープ]特許庁、難航していた基幹系刷新を中止へ
[続報]特許庁の基幹系刷新「中断が妥当」、外部委員会が報告書

報告書の元ネタはこちら
特許庁情報システムの技術検証結果について
何をやろうとしていたかはこちら
「特許庁業務・システム最適化計画」の改定について

報告書を見る限り、東芝ソリューション(TSOL)のスキル不足が根本的な問題という感じにまとめられている。まぁ、平成18年から5年プロジェクトを進めてきて、要件定義書すらできていないってどういうこと?本当は今月リリース予定だったんでしょ?というのは当然思うけれど、報告書で「特許庁は素人だからベンダー側がリードしろ」的な言い方がされているのもいかがなものかと思った(P.7-8あたり)。そのくせ「今後は特許庁CIO主導でしっかりやれ」って、主導できる人がいるんなら何でこんなことになってるんだ?

特許庁システムと言えば記憶に新しいのがNTTデータの贈収賄事件なわけだけれど、改めて見ると審判官がシステム関連情報を横流ししているわけだから、特許庁側に専任者なんていなかったんだろうな、と想像できる。
「システム入札情報入手に賄賂」、特許庁審判官とNTTデータ社員を逮捕

官公庁の基幹システムで難しいのは、国内にはどこを探しても類似の案件なんてなくて、今までの開発実績とか妥当性が判断できないことだろう。そういう意味ではグローバルなノウハウを蓄積しているはずのアクセンチュアがもっと頑張ってもよかったんじゃないかな、という感じもする。もちろんアクセンチュアに他国の特許庁システムを開発した実績があるのかは知らないけど。でも入札予定額の60%で落札させたらどうなるかくらいわからないんだろうか。TSOLも最初を落とせば追加発注(もしくは運用保守)で埋められるくらいに考えて取りに行ってるんではないかと妄想する。

結局発注側が事なかれ主義でよきにはからえ的なプロジェクト運営をしていたら本当に好き放題やられてポシャッちゃったっていう、みずほ銀行システム統合プロジェクト以来の伝統的な日本の動かないシステム開発風景という感じなのだろう。みずほと決定的に違うのは、われわれの税金とか出願人の手数料や年金がどぶに捨てられているってところ。特許庁には頑張ってTSOLから取り戻していただきたい。

ところで、業務・システム最適化計画と言えば、こんな話もある。
特許制度に関する法制的な課題について
独占的通常実施権の法整備や特許を受ける権利への質権設定とか、特許法条約への加盟は、大幅なシステム対応が必要と予想されるため、業務・システム最適化計画が完了するまで検討を見合わせることとなっている。業務・システム最適化計画が中断された暁には、むしろ、この辺の法改正&条約加盟が早まったりするんだろうか。

なかなか面白い展開になってきて、わくわくしますね。


追記
朝起きたら案の定中断が決定していました。
費やした55億円、水の泡に 特許庁がシステム開発中断

業者が今までに作ってきた設計情報は、特許庁の別のシステム開発に生かしていくという。

全く無駄ではありませんでしたって見せたいのかもしれないけど、特定システムの設計書を別のシステムに流用なんてできるわけがない。こんな事言ってるから火噴くんだよ。

関係あるのか知らないけど、こんなの出てるし。
上級システムアドバイザー補助職員(非常勤職員)募集

LINEで送る
Pocket