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少し前に「五体不満足」で有名な乙武洋匡さんが銀座のイタリア料理店で入店拒否されるという事件がありました。省みると騒動自体は非常に醜悪であまり得るものはありませんでしたが、日本におけるバリアフリーの問題に日が当たったのは唯一の収穫だったのではないかと思います。

個人的にはあの話は極めて特殊な事情の下の不幸な事例だと捉えているので、障害者差別や人権侵害の問題に直結させるのはあまり賢いあり方だとは思っていません。しかし、本人にはどうしようもない部分で不自由を強いられる人が世の中に存在するのは正しい社会の在り方だとは考えませんので、現状を踏まえて少しづつ良い社会になっていくといいなと思っています。

自分は幸運なことに障害とは縁のない人生を歩んできました。と思っていたのですが、考えてみるとちょっとした障害があることを思い出しました。

色覚異常です。

色覚異常とは

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メガネのミモトさんWebサイトより

上記の画像、左が8、右が9に見えたら正常だそうです。色覚異常があると、左が5、右が2に見えます。私には5と2にしか見えません。

小学校の健康診断で発覚してどっかの施設でリハビリ的なことをやらされたこともあったのだけれど、結局矯正はできずに今に至ります。大人になってからも最初に転職するときに受けさせられた身体検査で久々にやったら、やはり読めませんでした。

色覚異常には色盲と色弱とあります。正確な定義は承知していませんし、自分がどちらだったかも記憶が定かではありません。

一般的には、どうもその響きから「色を認識できない」→「白黒で見えている」と誤解されることが多いです。実際には色を認識すること事態はできるんですね。「違いを正しく認識できない色がある」と考えてください。

自分の場合は、特に赤と緑の区別に弱いらしいです。

現在は検査してない

私が小学生の時は毎年必ず色覚検査をやらされました。自分の場合は全く読めないわけではなくて何とか1割くらいは読めたような記憶はあります。

他の人がスラスラ読んでいるのに自分だけ読めないのは頭悪い人みたいですごく嫌でした。子どものころから頑固なもので何とか読んでやろうとするものだから余計に時間が掛かってしまって逆に目立ったりして。あいつ何やってんだ、みたいな。

どうやら現在では、差別に繋がるという理由から、小学校での健康診断では必須の検査項目から外されており、ほとんど検査は行われていないようです。最近の子はそんなことでいじめたりするんですね。

 色覚異常は日本人男性の5%、女性の0・2%の割合でいるとされる。
 色覚検査は1958年に学校の定期健診の必須項目になったが「差別の温床となる」との声を受け、95年度から小学4年時のみに縮小。文部科学省は03年度から、色覚検査を健康診断の必須項目から外した。同省は各都道府県教委に対し、必要に応じて検査を行うよう通知したが、大半の自治体は検査を行っていない。
(色覚異常:「早く知りたい」 差別批判で検査廃止10年- 毎日jp(毎日新聞)より引用)

とは言っても、職種上通常よりも高い色の識別能力を要求される場合も当然あるわけで、就職に際して初めて問題に直面するケースも出てきているようです。

 神戸市の高校に通う男子生徒(18)は昨秋、消防士の採用試験直前に眼科に行き、色覚異常を知った。気付かず生活してきたが、赤が見えにくく、薄いピンクは白と区別できない。採用試験では身体検査で再検査に回され「頭の中が真っ白になった」という。
 「色の見え方が人と違うと感じたことはなかった」と男子生徒は語る。「消防士は小さいころからの夢。部活もやめて試験勉強を続けてきた。自分の努力は何だったのか」
 男子生徒は最終的に、色弱者向けの補正眼鏡の使用を認められ、再検査で合格した。「自分の特徴を知った上で、夢を目指すべきかどうか考えられる方が良かった」と話す。
(色覚異常:「早く知りたい」 差別批判で検査廃止10年- 毎日jp(毎日新聞)より引用)

ほとんどが遺伝問題で経年によって悪くなったり良くなったりすることはないようなので、小学校6年間のうち1回だけやっておけばいいようなもんなんですけどね。保健の先生でもできる簡単なテストですし。

どうにも厚生労働省のやることは頭が固いというか何というか。頭悪いんでしょうね。

補正レンズで矯正できる

上記の記事にもあるように色覚異常であっても補正レンズを使用することである程度の色覚を得ることができるようです。有名なのが大阪のネオ・ダルトン社。

色覚補正レンズのネオ・ダルトン株式会社

レンズのみで税込73, 500円ということですから、通常の眼鏡レンズと比べるとかなり高額です。

かけてみたらどんな感じで見えるのか非常に興味はあるのですが、興味本位で買えるような値段でもありません。職業上どうしても必要な場合でもなければなかなか手が出ないですね。

不便なことはないよ

私も40年近く色覚異常とともに生きてきましたが、これと言って困ったことはありません。

だからと言って何か得することがあるかと言えば、それもありません。当たり前ですけど。せいぜい飲んでるときに思い出したようにネタにするくらいです。意外とみんなビックリするものです。周りにいたとしてもいちいち言わないですからね。

日本人の男性だと20人に1人、女性だと500人に1人が色覚異常だそうです。もし周りに色覚異常の人がいたら気持ち悪がらずに優しく接してあげてくださいね。よろしくお願いします。


乙武洋匡さんの思い出
乙武洋匡さんが銀座で入店拒否された件で疑問に思うこと

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  • himitsu

    こんばんは 20人にひとりですか 私、ファッションの仕事をしているんですが、男性編集者に「これ、何色ですか?」ときかれた経験がなんどかあり、やっぱり男性には多いんだな、と認識してます だからといって何か思うこともないですけど ただちょっとびっくりしたのは、20代の一時期関わっていた男性が、グラフィックデザイナーだったんですが、あるとき色弱だと聞かされました 彼からもらったポストカードや彼の着る服、見せてもらった作品がみごとにモノトーンだったのはなんとも印象深かったのですが そんな彼も風のうわさですっかり出世街道にのり、偉くなったとのこと。。。結局、あんまり関係ないですねw おじゃましましたー

    • himitsuさん、コメントありがとうございます。
      思ったより多くてビックリしますよね。男女差が激しいのにも驚きました。
      色弱でグラフィックデザイナーとは珍しいんでしょうね。
      通常は弱い色が決まっていてそれ以外は普通に見えているはずですから何とかなるものかもしれません。

  • シマ

    知人に実業家として成功された方がいます。その人、かつては映画制作の現場で活躍されていました。学生時代から映画がとても好きで、在学中から数々のイベントを主催し、卒業後も当然その道を目指したのですが、外国で映画を撮影するなどかなりいいところまでいきつつ、結局志半ばで諦めることに。その理由が色覚異常でした。

    大変感性の鋭い方で、お話を聞いていて触発されることも多かったので、映画の道を降りた理由を聞いた時には何とも言えない気持ちになりました。その時はさらりと事実だけを述べられたのですが、きっと思い悩まれたことでしょう。

    ふと思い出したので書いてみました。失礼しました。

    • シマさん、コメントありがとうございます。
      貴重なお話ありがとうございます。
      残念なお話ではありますが別の道でも成功されてよかったですね。
      自分の伝えたいものと大多数が見えているものにズレがあるのがわかっていると自信が持ちづらくなるのかも知れませんね。
      私は幸いビジュアルの感性が問われる職業に興味がなかったのでラッキーだったのかもしれません。

  • ねい

    青でみると8と9ですが右は薄いピンクが微妙で2に見えますね。

    小学校で施設と言えば。

    確か、小学校二年あたりまでサ行が喋れなくて。

    担任の女性は養護学校の先生になりたかったらしく 学校が終わったあと俺を車に乗せて知り合いの養護学校の言語聴覚士のところに連れて行き なんか色々なことを練習したような気がする。

    いま喋れるのはあの担任のお陰だなぁ。

    立派な人間になったら会いに行ってみたいです。

    立派・・・試験に受かって家庭ぐらい持たんと。

    • ねいさん、いつもコメントありがとうございます。
      いい先生に巡り合えてよかったですね。
      私の叔父が教員をやってましたが、どんな子でも大人になった姿を見れると嬉しいと言ってました。
      今でも会いに行ったら喜んでもらえるんじゃないですか?

      • ponta

        「52」にしか見えません(笑)。小学校の時の検査では、同じ思いをしたのを思い出します。現在、自分のブログで色覚異常についても書いてます。時間があればぜひ、立ち寄ってください。
        「色覚異常 カメラ」と検索していただければ、yahooブログで見つかります。では。

        • pontaさん、コメントありがとうございます。
          ブログ拝見しました。色覚異常って意外と知られていないので実態を発信していくことは重要ですよね。

  • Pingback: 「色の見えない少女」の悪質性について | やめたいときは やめるといい。()