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「確定拠出年金に関する重要なお知らせ」が来た

「確定拠出年金に関する重要なお知らせ(定期通知)」という手紙が届きました。確定拠出年金とは、いわゆる日本版401Kというやつです。現役時代に掛け金を納めて、その資金を運用し損益が反映されたものを老後の受給額として支払われる個人年金の一種です。個人型と企業型があって、企業型は企業が天引きして掛け金を積み立てるものです。個人型は過去に企業型に入っていて退職等により継続できなくなった人、もしくは個人事業主など国民年金加入者が対象になっています。

私は前の会社に企業型確定拠出年金があったので掛け金が積み立っていたのですが、現在の職場にはなかったので継続することができなくなっていました。本来は退職後6ヶ月以内に移管手続きをしなければいけないところを意味がわからなかったので何も手続きをしていませんでした。現在は国民年金基金連合会に自動的に移換されて仮預かりとなっているようです。このままだと損するから早く移管しなさい、といったことが書いてありました。

資産を移管できる金融機関の一覧が同封されていました。たくさんあってどうしたらいいのかわからなかったので、とりあえず普段メインで利用しているみずほ銀行に電話してみました。

みずほ銀行のコールセンターが酷かった

紙にはフリーダイヤルと横浜044の電話番号が書いてあったので、最初はフリーダイヤルにかけてみたのですが、携帯からは受け付けできないとのことで繋がりませんでした。今どきそんなコールセンターあるのかと愕然としながら044の電話番号にかけ直します。

群馬県の地名みたいな名前の女性のオペレータさんに繋がったので「確定拠出年金に関する重要なお知らせというのが届いたのですが、どうしたらいいんでしょうか?」と伝えました。結果から言うと全く会話になりませんでした。あちらはなんか似たような長い単語を全て棒読みで話してくるんですが、こっちは何の予備知識もなく電話しているので相手が何の話をしているのかも把握できなかったのです。

彼女は最初に「あなたの現在の状況によってできる手続きが変わります。」と言いました。そのために私の現在の状況をいろいろ聞いてきました。でも、その内容は「~年金に入っているか?」「~基金には入っているか?」「~型~はどうか?」みたいな感じでした。しかもすべて棒読みでダラダラしゃべるわけです。

ぶっちゃけ普通のサラリーマンって自分が厚生年金に入ってるくらいはわかってもそれ以上のことって意識してないですよね。私も前の会社はそこそこ大きかったので企業年金基金に入ってたみたいですが、それがわかったのは辞めたときです。いきなり棒読みで聞かれても答えられる人の方が少ないんじゃないだろうか。

「すいません。ちょっとわからないのですが。」と言うと、「では、いいです。資産を移管して掛け金を拠出しないで運用する場合と資産を移管して毎月掛け金を拠出して資産に組み込んで運用する場合とどちらかができますが、どちらをご希望ですか?」みたいなことを聞かれました。「では、いいです。」?

あれ?こっちの状況によってできる手続きが違うって言ってなかったっけ。それをちゃんと確認できないのにどっちがいいか聞いてくるって、どういうことなんだろう?

そりゃあなたは毎日その話をしてるからあなたにとっては普通の知識なのかもしれないけれど、こっちにとっては生涯で一回あるかないかくらいの事態なんだから、もうちょっと丁寧に応対できないもんですかね。

途中で何度も切ろうかと思ったのですが、金が絡んだ話だとどうしても我慢してしまいますね。苛立ちが相手に伝わらないように平静を努めて何とか最後まで要件を完遂しました。相手の苛立ちは嫌ってほど伝わって来ましたけどね。

本当にひどいコールセンターでした。二度とかけたくないです。

個人型確定拠出年金は銀行への利益誘導

さて、長くなりましたが、ここからが本題です。

そもそも国民年金基金連合会に仮預かりされている場合、どんなデメリットがあるのか?確認してみました。

Q: 自動移換の状態のままにしておくと、どうなるのですか。
A:以下のデメリットがあります。

  • 全く運用ができないので、資産を増やすことができない。
  • 老齢給付金の受給可能な年齢になっても、給付が受けられない。
    (給付を受けるには個人型年金に資産を移換することが必要です。)
  • 現在のような仮預かりしている期間は確定拠出年金の正式な加入期間とはみなされないため、受取開始の時期が遅くなる場合がある(60歳→最高65歳に)。
  • 管理手数料が毎月50円(年間600円)個人別管理資産より差し引かれる。

(よくあるご質問|自動移換者の方へ|個人型確定拠出年金)

私の場合は資産が40万円ほどでした。大きな金額ではない。また、個人的に他でいろいろ投資運用していますから、この資産でリスクを取ることは全く考えていません。運用するにしても定期預金などの元本保証の商品になるでしょう。そうすると引用したデメリットの中で問題になるのは、4番目の管理手数料が毎年600円引かれて行って目減りしていくこと、一点だけでした。

で、聞いてみるとみずほ銀行の場合、管理手数料が年間4000円ほどかかるとのこと。4000円?あり得ないでしょ?

40万円の資産に対して年間4,000円手数料が引かれて行ったら、30年後には12万円引かれて元本は28万円になります。もちろん年間で1%以上の利回りが出る運用をすれば元本は減らないけれど、現在の金利状況ではそこそこリスクの高い商品で運用しないと年利1%を達成することは難しいです。そして、リスク商品を売買すると販売手数料がとられる場合が多いです。つまりもっと高い利回りが必要になります。

これはひどい制度だな、と思いました。加入者はかなりの確率で損することになっている。一方で銀行は絶対に損をしない仕組みになっている。黙って座っているだけで国民のお金が吸い上げられてきて、チャリンチャリンと管理手数料が転がってくる仕組みになっている。これって完全に銀行への利益誘導ですよね。

私が一番の問題だと思うのは、この制度は自分の意思で脱退できないことです。勤め先で401Kが導入されていたら強制的に掛け金が吸い上げられていきます。その会社に定年まで勤めればまだマシだけれど、転職して次の会社に401Kがない場合、基本的には60歳を超えるまで現金化することはできません。

就職先/転職先を決めるときに401Kがあるかどうかで決めるような余裕のある人は今時めったにいませんから、ほとんどの人にとっては入社して初めてわかる地雷みたいな制度です。これは酷い。

ちなみにみずほ銀行は暴利とも言える管理手数料を徴収していますが、金融機関によって手数料は自由に設定できるようになっています。調べた範囲では、資産が50万円を超える場合であれば、スルガ銀行かSBI証券では管理手数料はかからないようです。他の金融機関は似たり寄ったりでした。こういうのは独占禁止法に違反しないんだろうか。

各金融機関の手数料はこちらで調べられます。まぁ見てください。
モーニングスター [ 401k(確定拠出年金)ポータビリティガイド ]

結論:ほったらかしにするのが一番いい

ともかく、まとめるとこういうことです。
個人型確定拠出年金で運用のみを行う場合、最もリスクの低い選択肢は以下のいずれかです。

  • 50万円未満の場合
    国民年金基金連合会に仮預かりで放っておく
  • 50万円以上の場合
    スルガ銀行かSBI証券に移管する

簡単に言えば、みずほ銀行を含めて大量に並んでいる多くの金融機関は検討の余地がありません。というか存在価値がありません。私に言わせれば詐欺に近いです。

なお、個人型確定拠出年金でも掛け金を拠出して運用する場合には所得控除されるのでメリットはそこそこあります。管理手数料が掛かってもそれ以上に所得税が還付されればよいわけだから、民間の保険会社で個人年金を積み立てるよりは遥かにマシな制度だと思います。

今回改めてちゃんと調べたのですが、運用のみの個人型確定拠出年金は本当に酷い制度だと思いました。そもそも制度が勤め先の企業に紐づくってどうなの?とか突っ込みどころはいっぱいあるのですが、せめて脱退要件を緩和して自由に止められるようにしてもらえないものでしょうか?

このままだと忘れた頃に大きな問題になるような気がしてなりません。皆さんもお気を付け下さい。


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  • オバマ

    退職金少ないのに!会社の言うがままに意味が良く理解できていませんでした
    この制度は詐欺だと思います。30万円溝に捨てました

    • オバマさん、コメントありがとうございました。
      一つの会社に勤め続けるか、制度がある会社に転職するかならメリットはあるはずなんですけどね。
      結局企業の退職金負担を軽減するための制度だったので従業員にはあまりメリットがないということなんだと思います。

  • ノーネーム

    民間保険会社の個人年金は所得税と住民税が控除されますよ?
    年末調整で返ってきます。

    きちんと毎月納めれば元本割れもないし、運用リスクが高いぶん確定拠出年金の方がはるかにマシとは言えないんじゃないでしょうか?
    ちょっと疑問に思ったので。

    • admin

      民間の個人年金保険は控除の上限があります。
      確定拠出年金は全額が控除されます。

  • 通りすがり

    私は転職先に確定拠出年金の制度がなかったので、個人型で継続しています。

    転職前の会社で確定拠出年金に加入手続きを行っていたのですが、言われるままに加入してました(運用先も都市銀行の定期とかで)。
    たしかにそういう知識レベルで、個人型に切替えるのは難しい(話が???)と思います。

    私は転職後、確定拠出年金(個人型)について、同じような転職組や転職後の会社の担当に話を聞いてから、証券会社に電話しました。(+ネットでググる)

    ちなみに、個人型で継続した理由は、管理費をとられたとしても控除額のほうが大きいので、老後の貯蓄のつもりで継続しました。
    (運用先は相変わらず銀行の定期なので運用益はほぼありません)

    控除額は、毎月の積立額と税率(年収?)で変わってくると思いますので、自分で計算されたてから判断したほうがよいと思います。

    途中で控除額(%)が減って管理費のほうが高くなることが心配ですが・・・

    • admin

      コメントありがとうございます。
      確かに控除額を考慮するとお得になるケースはあるかもしれませんね。
      私はその後SBI証券に移管して上限額で積み立てることにしました。
      現在は残高が50万円を超えたので管理費無料になっています。
      管理費がかからない限りは悪くない制度のような気持ちになっています。