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この一週間、ネット界隈は「studygift 〜学費支援プラットフォーム〜」周辺の話題で持ちきりでした。

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参考リンク
study giftから支援者向けの謝罪文キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
僕秩ヨシナガさん、自身が想いを寄せる女性への寄付を募る目的でStudygiftを立ち上げたということでFA: やまもといちろうBLOG(ブログ)
「炎上マーケティング狙っていない」–studygiftに集まる賛同と批判の声 – CNET Japan
Webに爆誕した「studygift」という善意の塊の壮絶なオチ – conflict error

騒動の概要

主要な登場人物は3人います。それぞれ甲、乙、丙とすると以下のようになります。

  • 甲:某SNSサイトで一般人としてフォロワー数日本一になった早稲田大学の学生だった女性
  • 乙:早稲田大学の卒業生で某人気サイトを運営している某通信会社グループ社員の男性
  • 丙:ネット関連企業の創業で大金を手にしたおしゃれで熱い男性

丙が率いるグループが苦学生に学費を支援するWebサービスを立ち上げて、その第1号案件が甲だったわけです。

当初は、甲が学費を求めている事情が、奨学金を打ち切られて中退を余儀なくされそうだ、という説明で支援を募っていました。その時点でも「余程のことしないと奨学金打ち切られることないよね?」とか「支援金の用途にPC購入とか旅行代金とか書いてあるけど?」とか、ちょっとザワッとした雰囲気はありました。

その後、実は甲はすでに学費未納で退学扱いになっていて学費を納めても復学できるかわからない事実が判明してこっそりサイト上の説明を書き変えていたとか、それでも支援金は目標額を達成して丙が「馬鹿野郎」だの「ざまーみろ」だの不遜な発言を繰り返すとか、ほうぼうに延焼していきました。

極めつけには、実は甲と乙が同棲してるんだか付き合ってるんだか知らないけれど、甲の状況を知った乙が今回の企画を丙に持ちこんだようだ、という話まで飛び出しています。そんな感じの一週間でした。

突っ込みどころがあまりにも多過ぎて、かつ既に多くの人が論評されているので、浅学な自分が改めて論ずるような内容は特にありません。ただ、一点だけそもそも論で思ったことがあったので書いてみようと思います。

早稲田大学社会科学部に対する私見

甲は、早稲田大学社会科学部に在籍していたそうです。私が学生だった自分には社会科学部は二部(夜間)だったので確かに苦学生は多かったように記憶しています。昼はほぼバイトで夜は授業なので社会科学部の友人とはなかなか時間が合いませんでした。そういうイメージがあったので「社学で奨学金貰ってるならそんなに働かなくてもいいし、バイトで手一杯だったから勉強できませんでしたってどうなのよ(笑)」と余計に不愉快に感じたものです。

ところが、改めて調べてみると現在では早稲田大学に夜間学部はなくなっていたんですね。以前は第二文学部と社会科学部が二部(夜間)だったのですが、2009年度以降は夜間学部の募集を停止しているようです。

当時から社会科学部は、「何何を勉強したいから」という人よりも「とりあえず早稲田の学歴が欲しい」というモチベーションの人の方が圧倒的に多かったように思います(あくまで私個人の印象です)。なので少なくとも自分の周辺には「政経・法を目指していたんだけど、二浪くらいで諦めて社学で妥協」みたいな人も多かったですね。

甲も大学3年ながら1987年生まれの24歳ということで、一説では高校卒業後上京してメイド喫茶で働いていたとかいう話も出てましたから、「とりあえず早稲田」の口なのかなと想像しています。

夜間学部の必要性を考える

甲のtwitter上の言動を見るに、仮に社会科学部が現在も夜間であったとして、甲が授業に出席して普通の成績を修めていたかと言うと怪しいものだとは正直思います。

ただ、今回調べてみたら他大も含めて大学の夜間学部が減少傾向にあることがわかって、本当にちゃんと勉強したいけれど学費が問題で就学できない人が増えているのであれば、そのような就学環境を再構築する方向の議論も必要なんじゃないかと思いました。

早稲田大学の例でみると、夜間学部が廃止された替わりにビジネススクールなど社会人向けのカリキュラムを充実させているようです。確かに授業料を安く抑えざるを得ない夜間学部を置いておくよりは、高い授業料が取れる大学院や生涯学習系にシフトするのは少子高齢化の時代には正しい経営判断なのかもしれません。

しかし、昭和時代のステレオタイプな人生観が崩壊していく昨今において、高等教育の最終段階である大学の選択に多様性が失われていくのは一抹の危機感を感じざるを得ません。

なんてことを思ったりしたんですが、ではどんな方策が考えられるかと言うと、結局国からの補助金くらいしか思い浮かびませんでした。そもそも現在の大学教育にそこまでして就学する価値があるのかもよくわかりません。自分は大学では何も勉強しませんでしたので。

また、studygiftの件の世間の反応を見ていると、「俺達困ってんだから助けてくれてもいいじゃん」的なノリで、くれくれ言ってる若い人がずいぶん多いなと感じました。わざわざ働いて自力で学費稼いでまで大学で勉強したい、なんて人はほとんどいないのかもしれません。

あまりこういう視点で総括している人を見掛けないので、たぶん重要な論点ではないのでしょうが、できれば早稲田大学社会科学部出身の津田大介さんあたりに見解をお聞きしたいところです。

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