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2013年12月19日、東京都の猪瀬直樹知事が辞任しました。昨年12月の都知事選挙に際して医療法人徳洲会から個人的に5000万円を受け取っていた件について、疑惑を払拭できず都議会および東京五輪準備を停滞させている事態を打開するため、というのが表向きの理由です。

都知事就任から1年と考えれば早いし、11月21日に徳洲会から5000万円が提供された件が報じられてから1か月と考えれば遅すぎるし、何とも中途半端な幕切れでした。

東京都の猪瀬知事は、大手医療法人「徳洲会」グループ側から5000万円を受け取っていた問題で19日午前、緊急の記者会見を開き、「私の借入金問題で説明責任を果たすべく努力をしてきたつもりだが、疑念を払拭(ふっしょく)できず、みずから都知事の職を退くよりほかないと決断した」と述べ、辞職する考えを明らかにしました。
(猪瀬知事辞職表明「疑念払拭できず」 NHKニュース)

正直言って、最初に徳洲会から猪瀬都知事に5000万円が提供された話が報じされたときには、ここまで大きな話になるとは思っていませんでした。個人的には彼のことは好きではありませんが、それは主に彼の傲慢かつ不遜な態度が原因であって、嘘を付くような人間ではないのだろうと評価していたからでした。

真実はともかくとして、即座に謝って政治資金報告書の訂正など取るべき措置を取っていたら、仮に辞任することになったとしても出直し都知事選で復帰することもあり得たと思っています。東京五輪を手放しで歓迎する都民は予想以上に多いみたいだし、それが猪瀬知事の手腕によるものだと本気で信じている都民が信じられないくらい多いみたいだからです。

残念なことに、本件に関する彼の弁明は「個人的に借りたもの」「もし落選したら生活が心配だから」と、一般人の感覚では理解し難いものでした。本気であれが理解を得られると思っていたのであれば、想像以上にやばいと思います。むしろ大至急辞めていただいてよかったです。

致命的だったのは、11月26日のデタラメな「借用証(原文ママ)」を携えた記者会見でした。

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百歩譲ってあれが本当に徳洲会側と交わした借用書だったとしても、あれを出されて「ああ、そうですか」と納得する人はいません。それまでは猪瀬知事の潔白を信じていた人を奈落の底に突き落とす所業でした。

あれ以降、すべての空気が変わったように思います。マスコミ、都議会は徹底追及の方向に舵を切り、ネット上では揶揄する風潮が確定的になりました。

その後のマスコミと都議会の追及の手は、お世辞にも品の良いものではなく、猪瀬知事に同情的な言説まで出てくる始末でした。

私も確かにやり方として下劣だとは思いましたけれど、そもそもの原因が猪瀬知事の右往左往する答弁が原因だから仕方ないのでしょう。都議の皆様も好きでやっているわけではなかったと信じたいです。

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何はともあれ、猪瀬直樹氏は東京都知事を辞任しました。記者会見では都知事時代の成果としてオリンピック招致成功をしきりにアピールしていました。

思い起こせば1年前、多くの都民の皆様の負託を頂き、この東京都庁で就任会見を行いました。以来、日本の心臓である東京を力強く鼓動させることで日本全体に安心を広げようと、懸命に仕事をしてきたつもりであります。チームニッポンの一員として、東京オリンピック・パラリンピックの招致活動を成功せることもできました。
(「作家として、都民として、都政を見守っていきたい」猪瀬知事が辞任会見より)

私は東京オリンピック招致には反対の立場でしたから、彼の都知事時代の成果は何一つなかったものと評価せざるを得ません。それ以上に、首都銀行東京やら築地市場の豊洲移転とか、生活に関わる重大問題がすべて棚上げされ遅々として進展していないことを思えば、むしろマイナスの印象を持ちます。残念なことですが、都政は一年間休眠していたと捉えています。

何はともあれ、猪瀬直樹都知事はもういません。今後は一作家、一都民として都政とオリンピックの行方を見守るそうです。新刊『勝ち抜く力』も発売となり、作家復帰作は話題を呼びそうです。

あれ?
辞めても生活には困らないんですね。何のための5000万円だったのでしょうか。


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