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先日ドンキホーテが「maj!ca」という商標を出願しているのを発見して、もしかして電子マネーを始めるんだろうか、という記事を書きました。

参考:ドンキホーテは電子マネー事業に参入するのでしょうか

コメント欄で「3月4日サービス開始で従業員による試行は始まっている」との情報提供もいただきまして、どうやら本当らしいという確証を得ています(我流さん、ありがとうございました)。

ところが、すでに「MAJICA」というカードが存在しているようです。

MAJICA
ICカード「MAJICA」 – 紀伊電気鉄道株式会社

紀伊電気鉄道のICカードだそうです。路線図によると大阪市内から和歌山市内へ走る本線と、堺市へ至る堺市線、吉野へ向かう吉野線、高野山へ伸びる高野線の3つの支線とからなるようです(参考)。

しかし、どうも様子がおかしいのです。「MAJICA」どころか社名についても商標登録がされていません。MAJICAについての情報も公式サイト以外には見当たりません。いくらローカル線でもニュース記事の一つくらいあってもよさそうなものです。何より、Googleマップを見てもそのような路線は記載されていません。

おかしいと思って公式サイトを漁っていたら理由がわかりました。

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ご案内 – 紀伊電気鉄道株式会社

なんと、現実には存在しない鉄道会社のジョークサイトでした。面白いことを考える人もいるものですね。

さて、この紀伊電鉄のMAJICAがあることでドンキホーテのmaj!caが受ける影響はあるのでしょうか。

商標法4条1項10号には、他人の周知な商標と同一類似の商標は、他人の商標が未登録であっても登録を受けることができないことが規定されています。

(商標登録を受けることができない商標)
第四条  次に掲げる商標については、前条の規定にかかわらず、商標登録を受けることができない。
十  他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であつて、その商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの

ドンキホーテは全国展開していて和歌山県にも店舗を有していますから、紀伊電鉄のMAJICAが広く知られているものであると、拒絶理由が出されることもあるかもしれません。

私は関東地方から離れたことがなく、関西方面の地理にはあまり詳しくないものですから「そんな路線があるんだー、へー」などと思ってみていました。特許庁の審査は東京で行われていますから、審査官の地理的知識も私と同程度であってもおかしくありません。未登録商標の調査は主にインターネット検索で行われると聞きますので、審査官がジョークサイトであることに気付かなかった場合、拒絶される可能性は十分にあるように思えます。

ちょっと調べればジョークサイトであることはわかるので、最終的には商標登録は問題なくできるでしょう。相手は実際の営業をしている事業者ではないので不正競争の問題もなさそうです。

実害がないとは言え、主にブランド管理の問題から、ドンキホーテとしては看過するのは得策ではないと思えます。サイト運営者へ削除依頼が行くことはあり得るかもしれません。

興味深く見守りたいと思います。


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