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父が亡くなって二週間が経ちました。

仏教では二七日忌と言うようです。初七日忌、二七忌、三七忌…と続いて、七七忌がいわゆる四十九日の法要です。本来は七日ごとにお経を上げるのが正しい供養の仕方らしいのですが、なんちゃって仏教徒のわが家は普段通り朝飯をお供えして焼香しただけでした。

二週間経って故人の後始末もだいぶ進んできました。残る大物は不動産の名義変更くらい。あとはゆうちょ銀行の口座の相続。ゆうちょ銀行の相続は、経験した人はみんな口を揃えて面倒くさいと言います。もし余裕があるなら生前にゆうちょ銀行の口座は解約しておくと遺族に対する配慮になりますので覚えておきましょう。

さて、何となくいい区切りなので、この二週間で感じたことを徒然なるままに書き残しておこうと思います。

実の子供は重要

手前味噌であれなんですが、通夜葬儀や相続などなど、成人した子供がいると手続きや作業が捗ります。

まず役所や金融機関など諸々の手続きについては、独立して生計を立てている人がいるとだいぶ違います。わが家は母が専業主婦な上に父は何でも自分でやりたがる人だったので、母のみではとても諸々の処理は無理だったと思います。

できれば息子が一人はいるといいでしょう。意外と力仕事や体力を消耗する作業があります。遺体を家に搬入したり搬出したり、その際に見舞客が焼香しやすい寝床を作ったり。結構な力わざです。

通夜の晩の線香番も若干体力を使います。私は役に立ちませんでしたが、親族を送迎する運転手も子供がやれるとだいぶ小回りが利きます。

やはり自分の老後のためにも子供は必要だと改めて思いました。

同性の兄弟姉妹は重要

父が亡くなって別々に暮らす子供たちはそれぞれ最速の経路で駆けつけましたが、もう一人、母の妹である叔母が駆けつけてくれました。

叔母は長野に住んでいます。父が病院に運ばれた時点から母は連絡を取り合っていたようです。明け方亡くなった直後に母が報告すると、2時間後に出発する始発の高速バスで埼玉県内のわが家までやってきてくれました。

叔母はそのまま葬儀告別式の翌日までわが家に泊まり込み、家族の食事や弔問客の応対などこなしてくれました。夜には母と同じ部屋で眠り、しゃべり相手にもなってくれました。

やはり息子たちは事務的な作業に集中しがちで、母の精神面でのサポートはなかなかやり切れませんでした。離れて暮らして苗字は違っても、70年近く共に生きてきた姉妹の繋がりの固さを目の当たりにしました。

専業主婦の家事スキルはレベル高い

15年以上も実家を離れて暮らしていると、たまに帰ってもお客様扱いで、日常的な家事のスキルを目にすることはほとんどありません。

実家で母や叔母の世話になる生活を二週間送ってきましたが、みんな時間のない中でも食事、洗濯、掃除など家事は発生するわけで、そんな中でも不自由なく生活できたのは偏に彼女たちの家事スキルが高いからに他なりません。

何と言っても料理スキルは感嘆すべきものがありました。引っ切り無しに人がやってくるし、大雪は降るし、田舎なんでスーパーも近くにはないし、徐々に食材が逼迫していったのは感じていたのですけれど、驚くほど短時間で凝った料理が出てくるわけです。私などは気合い入れて週末潰して作るようなシチューとか煮物とか時間が掛かりそうなものが、ものの30分ほど台所にこもっただけでジャンジャン出てくるのです。

どうやったらこんなに簡単にこんな凝ったものができるのかと聞いてみても「いつも作ってるからねぇ」と有意義な答えは得られませんでした。きっと本当に自分たちも何がポイントかわかってないんだと思います。やってるうちに自然にできるようになっていたのでしょう。

結局最後に頼れるのは家族

もうこれに尽きます。正直言ってわが家はそれほど仲の良い家族ではありませんでした。ここ数年も全員が顔を合わすのは正月の数時間だけでした。私たちが子供の頃も、両親の帰省以外で遠出した記憶がありません。家族旅行というものをしない家族でした。

父にしても母にしても、現役時代に共に働きレジャーを楽しんだ親しい友人は多くいました。近年はわれわれ息子たちよりもはるかに高頻度に会っていた方たちも多かったはずです。皆さん、通夜葬儀に参列してくれたり、家に焼香に来てくれたり、弔電をくれたり、それぞれにできることをやってくれました。

しかし、変な言い方ですが、それは社会通念上一般的に行われる範囲のものだったように思えます。すべてを置いて故人のために動けるのは、結局遺族たる家族たちだけでした。20年ほどの、今思うと決して長くもない時間ですが、同じ屋根の下で過ごした時間が残してくれたものだと思います。

父はそれほど多くの資産を残したわけではありませんけれど、お金には換算できない多くのものを残してくれたような気がします。私には現状それを引き渡す先がないことを大変申し訳なく思います。

焦っても仕方のないことですが、考えれば考えるほど残された時間の少なさを痛感します。一体どうしたいいんでしょうか。


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