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東日本大震災を描いた短編漫画集『ストーリー311』と『ストーリー311 あれから3年』を読みました。各巻11人の漫画家(主に少女コミック)が各話8ページで被災地で現地取材した内容をもとに描いた作品です。

2012年頃にWebで期間限定で公開されていたものが書籍化されたのが『ストーリー311』、その後の状況を描いた第2弾が『ストーリー311 あれから3年』です。

第1弾は、被災当初の状況をテーマに描いています。特に、津波被害とそこから立ち上がろうとする人々の話が多いです。原発事故で地元を離れなければいけなくなった人々の話が次いで多いです。

第2弾は、震災から3年経ったその後の被災地の状況を描いています。復興に向けた人々の取り組みを描くものが多く、それぞれにできることを懸命に行う被災者の皆さんの姿が心に沁みます。

第1弾と第2弾で同じ人を追跡している作品もあります。ひうらさとるさんは福島県の女性教諭を主人公に震災当初の様子と3年後の状況を描いています。

ひうらさとるさんの作品の主人公Tさんは第1弾の作品では、自身の結婚も出産も考えていないと語っていました。

ところが第2弾では同僚の男性教諭と結婚し無事に出産もしています。素敵な話です。感動しました。

こうした被災者の方々の心境の変化というのは全体的に強く感じるところです。

第1弾では明るく復興に頑張る若い男性へインタビューする中で、強がっているだけだとおっしゃる場面が描かれていました。

このような悲壮感は第2弾には感じられませんでした。歩みは遅くとも確実に復興は進んでいるのであろうという感想は持ちました。

一方で、第2弾では福島県の原発事故をテーマに扱う作品も多くありますが、こちらは変わらず厳しい状況にあることがわかります。

被災地以外では時とともに少しづつ記憶が薄れているのを感じます。震災を知らない子供たちも育ってきています。漫画という媒体は当時の状況を広く伝えていくためにとても適した媒体だと思います。今後も継続して定期的に企画されたらいいなと思います。

なぜか記事執筆時点で第1弾は電子書籍版、書籍版ともに販売されていませんが、せめて電子書籍版だけでも復活してもらえるといいのにと思います。

公式サイト:ストーリー311 – 漫画で描き残す東日本大震災

本作の印税はすべて被災地の復興支援のために寄付されるとのことです。

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