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私は埼玉県入間市で生まれ育ち、就職してから都内で15年間一人暮らしをした後、今年再び埼玉県入間市に居住することになりました。

そんな生粋の埼玉人である私は郷土愛に溢れていますので、埼玉県をネタにした本を見掛けるとついついまっしぐらになります。

某所で『埼玉のおきて』という本が発売されたと聞き、さっそく購入しました。長時間通勤のお供にと思ったら一日で読み終えました。コスパ悪すぎ。

監修はデイリーポータルZのライターをしている大塚幸代さんです。私が本書の存在をしったのもデイリーポータルZの記事でした。大塚さんは鶴ヶ島市出身だそうです。鶴ヶ島市は電車で言えば東武東上線の坂戸の先、道路で言うと圏央道と関越自動車道のジャンクションがあるところです。わが家は圏央道の入間インターそばなのでとても馴染みのある土地です。降りたことないけど。

本書は「第1章 買い物・グルメ編」「第2章 学校編」「第3章 生活習慣編」「第4章 名物・自慢編」「第5章 地理編」「第6章 本音・常識編」に分けて52個の”おきて”が綴られています。

もうね、目次を読んでるだけでニヤニヤしちゃいます。埼玉出身者でなければ理解できない完全な内輪ネタ揃いです。

都心で親しい人のいない懇親会とか合コンとか間違って出席しちゃったときに隣に立ってた人がたまたま埼玉出身でとりあえず埼玉ネタを振ってみたら思いがけず超盛り上がっちゃったみたいなノリです。こんなものを全国に流通する出版物で堂々とやってしまう、その度胸に敬意を表します。

とりあえず気になった”おきて”を私の思い出と共に挙げてみようと思います。

埼玉県民のソウルフードは「山田うどん」!?

国道沿いにかかしのマークの黄色い看板が回っていれば、それが山田うどんです。一時は東京都心にも進出していて、つい数年前まであった神田駅前の山田うどんには何度もお世話になりました。

でも私の思い出の山田うどんは学校給食のソフト麺です。かかしのマークがついたプラスチックの什器に詰められていたビニール入りの山田うどんのパッケージは記憶に焼き付けられています。

ちなみに山田うどんの工場は私の母校の中学校の学区内にあって、「山田うどんは全国の学校給食を一手に引き受ける大企業」という噂が小学校の頃には実しやかに囁かれていました。

「しまむら」のブレイクにはビックリした

実家の最寄りのスーパーの隣にしまむらがあって子供の頃はしまむらの服をよく着させられました。30年以上前の話です。

まさかしまむらがこんな全国区の存在になるとは思いもしませんでした。すでに実家近くの私が親しんだしまむらは撤退しています。踏み台にされた感がすごく強いです。

中学生は「北辰テスト」に命をかける

北辰テストは北辰図書が制作し運用している模擬試験です。埼玉県立高校の入学試験と同じ構成になっており、私が中学生だった当時は県内の中学校で義務的に実施されていました。県立高校の合格確率を測るベンチマークとしてこれ以上のものはありません。

私は県立高校を受験していませんが、「県立高校を受験して合格すると入学しなければいけない」という決まりがあって、いい私立高校に合格した人は県立高校の受験を辞退するような慣習がありました。

今だにあの制度の根拠はよくわかりません。

名前を呼ばれたら「ハイ、元気です」

本書を読むまで埼玉県に限った話とは知りませんでした。小学校で出席を取るときに「ハイ」の後に本日の体調を先生に報告するという指導をされていました。

ほとんどの場合「ハイ、元気です」でいいんですが、「ハイ、風邪です」「ハイ、咳が出ます」などといった体調不良アピールをしたがる子も多かったです。

体調悪いなら無理して出てこなきゃいいのに。

自分が住む沿線以外は正直よく知らない

埼玉県の主に南部地域は東京のベッドタウンとして、都心から郊外へ向かって放射状に伸びるJR・私鉄各線の沿線に住民が固まっています。各線を横断して繋ぐ路線は存在しないので、他の沿線には行く機会がありません。東京に出た方が早いですから。

その影響なのか、高校の学区もきれいに分かれています。埼玉県立の高校で一番の名門は浦和高校ですが、私の育った入間市からは入学することができません。今はどうだか知らないのですが。

埼玉名物を聞かれてもうまく答えられない

婚活パーティとかで地方出身者と話すと、おたくの地元の名物は何があるんだ、という話題を振られることがあります。これが何も出てこないというのは私も経験があります。本書で例示されるのは「草加せんべい」「深谷ねぎ」「狭山茶」などです。食材ばかりで名物料理みたいなのが思いつく限り何もありません。

私はそういう話題を振られたら「狭山茶」と「山田うどん」を挙げるようにしています。完全に地元の特産なのですが、お土産にはならないのが寂しいところです。

「鴻巣」の免許センターが遠すぎる!

東京都には3つの免許センターがありますが、埼玉県には面鏡センターが1つしかありません。これがとんでもなく辺鄙なところにあるのです。私も大学生で免許を取ったときに一度行きました。

鴻巣は高崎線沿線で群馬県へ至る途上にあります。私の居住する西武池袋線沿線の入間市からは猛烈に不便な場所です。一度しか行ったことがありませんが、結局一旦西武線で池袋に出てJR東北線に乗り換えるのが最速でちょっと信じられませんでした。

あそこに行かなければいけないかも、と思えば安全運転もしたくなります。公安委員会はそれを狙ってわざとあんなところに置きっぱなしなのではないかと邪推もしたくなります。

自分の「方言」に気付いていない

代表的な武州弁は語尾が「~だんべえ」になるものです。秩父地方が起源だと思うので県西部に行くほどその傾向が強いと思われます。地元の農家の子の家に遊びに行くとおじいさんおばあさんなどが「~だんべえ」「~だんべえ」言っていたのを思い出します。

本書には他にもいくつかの方言が挙げられています。「朝っぱら(朝早く)」「あるってく(歩いて行く)」「今しがた(さっき)」などなど。私は方言と認識していないものがほとんどでした。

「なにげに(何気なく)」「うちんち(うちの家)」など東京でも普通に使われている言葉が実は埼玉県が起源という説もあるようです。

東京と神奈川にはかなわないが「千葉には勝っている」と思っている

もうね、これですよ。説明不要。

みんな思ってるんじゃないでしょうか?埼玉県民は基本的には海がある県を敵視しています。

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一つのテーマについて2~4ページくらいでまとまっていて、漫画も多く挿入されていますから、あっという間に読破してしまいます。

埼玉だけでなく、群馬、栃木、茨城など、東京を除く関東六県のシリーズで出版されているようです。このノリで制作されているなら他の県は買ってもしょうがないだろうな、と思います。

小さいサイズの本なので鞄の中に忍ばせておいて、急な接待のためにネタとして用意しておくといろいろ捗るのではないでしょうか。

『愛の山田うどん —廻ってくれ、俺の頭上で!!』北尾トロ, えのきどいちろう(著)
国道沿いに回る黄色いかかし、山田うどん小谷田バイパス店
餃子がイケてない中華料理チェーン、ぎょうざの満洲
『オオカミの護符』小倉美惠子(著)

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  • himitsu

    いつも楽しく拝見してます
    ローカルネタは好きですね やっぱり燃えます!
    私の埼玉県人ネタで知っているのは東京のことを「都内」ということですw

    しかし、こういうさくっと読めるものこそkindleで安価に読めるといいと思うんですが、対応してないんですよね。。。このタイプの読みものが¥1000越えなんて高すぎますよねー

    • himitsuさん、コメントありがとうございます。

      確かに東京と埼玉を「都内」「県内」で言い分けますね。
      神奈川や千葉の人は言わないんでしょうか?

      本の値段って地味に上がってる印象があります。
      特に文庫や新書は値段が変わらず文字がでかくて中身が薄いのが増えました。
      漫画の値段は逆に上がってる感じもします。
      それだけ活字の本を読む人が減ってるってことなんでしょうね。

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