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2014年4月14日、小保方晴子さんが先般の記者会見に対して各種メディアで提示された疑問に対して回答するコメントを代理人を通して発表されました。

私は門外漢なので技術的な内容には立ち入らないようにしますけれど、一部非常に興味深い一節がありました。

また、現在開発中の効率の良いSTAP細胞作製の酸処理溶液のレシピや実験手順につきましては、所属機関の知的財産であることや特許等の事情もあり、現時点では私個人からすべてを公表できないことをご理解いただきたく存じます。

出典:小保方氏が発表の文書 全文 NHKニュース

記者会見において「STAP細胞は、あります!」と豪語する割りに明確な証拠が何も提示されなかったことに関して多く批判がされていたわけですが、それに対する回答として「特許等の事情があるから」と説明されていました。

うーん、特許等の事情というのはどういうことでしょうか。

確かに特許法では新規性が求められますから、特許出願前に出願予定の技術内容を公表することは、基本的にはしてはいけません。「基本的に」と言ったのは、自ら公表した場合もしくは自らの意に反して公表されてしまった場合に新規性を失ったとは扱わない規定(新規性の喪失の例外またはグレースピリオドなどと呼ばれます)が存在するからです。

しかしながらグレースピリオドは各国で要件も期間もバラバラですから、STAP細胞のように世界的な発明であれば、グレースピリオドを期待した出願戦略を取ることは通常考えられません。特に、理化学研究所のように研究すること自体を存在意義としており、数千件単位で特許出願をしている組織であれば、よほどのことがない限り論文発表前に特許出願は済ませているはずです。

そして特許審査は出願時を基準に新規性を判断しますから、特許出願した以降に出願した内容について公開することが特許審査において支障をきたすことはあり得ません。今回は論文発表した内容自体が問題になっているわけですから、すでに公表された内容について説明を求められている状況です。にも関わらず「特許等の事情」があるために情報開示できない状況というのはちょっと考えにくいです。

よくよく文章を読むと、「現在開発中の効率の良いSTAP細胞作製の酸処理溶液のレシピや実験手順」という記載がありますから、論文発表していない新たな技術が存在しているということのようにも思えます。

しかし、現在求められているのは、論文発表した内容で再現できることです。今どんな改良技術を研究しているのかを持ち出しても意味がありません。もし確実にSTAP細胞を作製する技術を現在開発中であるのなら、それは別の研究成果であって改めて別途論文等で発表すればいい話です。

(そもそも、騒動以降、小保方さんはほとんど研究所に出勤していないと聞きますから、「現在開発中」というのがどういう状況なのかも不明です。)

今回に限らず時々「特許を取る予定なので詳しくは公表できません」的な言い方がされているのを見掛けるのですけれど、特許との関係で内容を秘密にしなければいけないのは、特許出願する前に限られます。そして、真っ当な特許法の知識があるのであれば特許出願前に何らかの新技術があるかのようなことを匂わす言動をすることはあり得ません。

ということで、この点だけ取り上げても、ちょっと何を言いたいのかよくわかりませんでした。この件は彼女が何か言うたびにボロが出てきてちょっと居た堪れない気分になります。

何にしてもここまでくると誰も得しない展開なので、早く終息することを祈っています。

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