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企業型確定拠出年金の制度がある企業からない企業へ転職したことで、本来取るべき個人型への移行手続きをしないことで連合会預かりとなって毎月手数料を取られているケースが43万人に上るというニュースを見ました。

 社員が掛け金を自己責任で運用する企業年金「確定拠出年金」(DC)のある会社を退職後、自分の積立金を放置している人が2013年度末時点で43万5677人に上ることが国民年金基金連合会の調べで明らかになった。10年前の47倍で、積立金の移行手続きをした人(41万8775人)を上回る。積立金は半年以上放置すれば運用されず、毎月管理手数料を引かれて老後の年金が減っていく。

出典:確定拠出年金:積立金43万人が放置 – 毎日新聞

私は企業型確定拠出年金の制度がある企業からない企業への転職を2回していずれも放置していた経験があるので、この問題についてはかなり深く理解している自信があります(参照:個人型確定拠出年金には入るな)。意図的にかどうかはわかりませんが、この記事では一番重要な情報が漏れています。

個人型確定拠出年金に移行した場合、いずれかの金融機関に運用を委託することになります。それはいいのですが、問題は、移行先の金融機関ではほとんどの場合、放置して連合会預かりになった場合よりも高い手数料が取られることです。

記事にある通り、連合会預かりの場合は、月51円なので年間612円の管理手数料が引かれます。

 DCの利点は転職後も積み立ててきた資産を持ち運べることだ。転職先が「企業型」を導入していればそこに積立金を移し、転職先にDCがなければ「個人型」に移す。ただし、半年以内に移行手続きをしないと積立金は国民年金基金連合会に移り、運用されないまま毎月51円の管理手数料を取られる。こうした人は「401k難民」と呼ばれる。

出典:確定拠出年金:積立金43万人が放置 – 毎日新聞

で、移行先の金融機関の手数料は、現在このようになっています。


出典:モーニングスター [ 401k(確定拠出年金)ポータビリティガイド ]

SBI証券とスルガ銀行は手数料無料ですが、その他は年額3,240円~5,040円の手数料が取られます。SBI証券とスルガ銀行も運用資金が50万円なければ手数料無料にはなりません。

年間3,240円の手数料と言うのはかなり大きい金額です。SBI証券の運用商品の中では元本保証で一番利率が高いのは「第一のつみたて年金(5年)」ですが、年利0.175%です。この利率で3,240円の利益を出すには、185万1,429円の原資が必要という計算になります。

現状ではほとんどの人は株式や債券などのリスク商品で運用して利益を出さなければ金融機関への委託手数料で大きく原資を減らすことになります。市場動向にもよりますが、連合会預かりで毎年600円ほどの手数料を払った方が安心と考える人も多いはずです。

企業型確定拠出年金のある企業を退職して個人型に移行せざるを得ない場合、現状の選択肢としてはSBI証券かスルガ銀行に委託するべきです。もし運用資金が50万円に満たない場合には毎月いくらかずつ拠出して50万円を超えるまで耐えるしかありません。

根本的に、確定拠出年金制度は銀行をはじめとする金融機関への利益誘導にしかなっていません。もちろん手続きが複雑で放置している人も多いとは思いますが、私のように手数料を調べてアホらしくなって放置している人もかなり多数に上ると思っています。

ちなみに、放置していると毎年「移行手続きしなさい」というお手紙が連合会から届きます。また、半年を過ぎて手数料を取られている状態からでも問題なく移行手続きはできます。ただし、移行手続きはけっこう時間が掛かります。記憶があいまいですが、書類を提出してから2か月くらいかかったような。

私は最終的にSBI証券に移行し、毎月上限の2万3千円を拠出することにしました。すでに50万円を超えているので手数料はかかりません。上記の内容はご参考までになさってください。投資ですので自己責任でお願いします。

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