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スターバックスの日本法人、スターバックス・ジャパンが米国本社の完全子会社化されるというニュースを読みました。

 【ニューヨーク=越前谷知子】米スターバックスは23日、日本の事業会社スターバックスコーヒージャパンを最大約995億円で完全子会社化すると発表した。
 年末までに2度の株式公開買い付け(TOB)を行い、日本法人に39・5%出資するサザビーリーグなどから株式を買い取る。
 ジャスダック市場に上場しているスターバックスコーヒージャパンの株式は上場廃止になる見通しだ。

出典:米スタバ、日本法人を完全子会社化…上場廃止へ

グローバル企業における完全子会社化とは、海外本社が現地法人の株式を100%持つということです。議決権のすべてを本社が持つことになるので、経営上の意思決定が海外本社が意のままにできる状態になることを意味します。

私はかつて米国に本社を持つ外資系企業に勤めていた時期がありました。入社当初は東証一部に上場しており、国内資本が50%以上持っていたと思います。戦前から日本へ進出していたので、下手な国内企業よりもはるかに古き良き日本企業らしい会社だったと、今振り返ると思います。

その会社に勤めて4年ほど経ったある日、完全子会社化することが決まりました。

その日を境にその会社では様々な変化が起こり、多くの同僚が会社を去り、私もそれから3年後に会社を去ることになりました。スターバックスとは業種も違えば業績も差があるので事情はだいぶ違いますが、私のいた会社で何が起きたのか、書き残しておこうと思います。

自社不動産全売却

首都圏だけで5拠点の自社不動産(ビルだったり、工場だったり、研修所だったり)を所有していたのですが、都心の本社ビルを皮切りに3年ほどですべて売却されました。

最後まで残ったのは湘南の方にあった工場です。地元から補助金をもらって誘致されていたようで契約の問題があったのと、過去に有害金属の使用があった疑いがあって土壌汚染を誰が清浄するかでもめたと噂で聞きました。

当時私は世田谷区の自宅から渋谷の職場へ片道40分ほどで通勤していましたが、自社ビル売却に伴って湘南の工場の事務棟へ転勤となり、通勤時間が片道2時間半と3倍増しました。あまりにも効率が悪いということで1年せずに都内に席が用意されて、地獄のような遠距離通勤はすぐに解消されましたが。

3年で3回の引っ越し

勤務地が3年間で3回引っ越しになりました。その間異動は一度もなしです。

最初は自社ビルの売却に伴う引っ越し。最初は都内のオフィスビルにテナントで入って移転という話だったのですが、家賃の捻出ができず全員分の席が用意できないという理由で一部の社員は湘南の自社工場へ移転となりました。同じ部署なのに都内のオフィスと湘南の工場に分裂して猛烈に仕事が不便になりました。

その後に激しい人員整理が入り都内のオフィスビルに席ができたということで工場の人間を都内に戻すことになりました。これが2回目の引っ越しです。

最初の移転から2年後にはビルの所有者が変わって家賃が上がるということで契約を更新せずに別のオフィスビルへ引っ越しました。移転先は中央区の隅田川そば。遂に山手線内にいられなくなったかとみんなで感慨に浸りました。

上司が外人に

容易に想像できることですが、レポートラインの頂点が米国本社になりました。日本法人としての社長もいるにはいますが、グローバルで統一されたビジネスユニットが組織されていて、基本的に日本の事業部長の上は米国の事業部長になりました。そこからはみ出る日本の社長は微妙な立ち位置になりました。どんな人が社長だったかあまり印象がありません。

私は平社員だったのでほとんど関係ありませんでしたが、偉い人たちの会話に外人の名前が異常に上がるようになりました。「あぁ、この会社は外資系だったんだな」と再認識することができました。

同僚が三々五々

一番大きいのはやはりこれなんだろうな、と思います。

大規模なリストラが毎年のように断行されるようになりまして、年長な方から根こそぎ放逐されていきました。一方で早期退職の対象から外された若い人たちは会社に愛想を尽かして意識の高い人から軒並み転職していきました。

私が転職したのは完全子会社化から3年ほど経ってからですが、その当時で半分くらいはいなくなっていた気がします。現在でも残っている人と交流ありますけれど、当時の同僚で残っている人は両手で数えられるくらいしかいません。あの頃は同じ部署に50人くらいいたはずなので、8割は転職したことになります。

総括

私のいた会社は完全子会社化の前から猛烈に業績が悪く、年俸制だったこともありボーナスもロクに出ない日々が続いていましたから、完全子会社化した直後から大ナタが振るわれて、当時の会社は跡形もなく破壊されました。

スターバックスは業績好調だし、そもそも今回の話は日本法人の大株主であるサザビー側からの提案だったようですから、まったく状況は違うだろうと思います。

でも、日本である程度の規模でビジネスをしていた会社が完全子会社になるということは周りから見る以上に多くの変化があるということは確かです。私はドトール派なんでスターバックスにはほとんど行きませんが、できるだけ穏便に移行できたらいいなぁと願っています。

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