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衝撃的な御嶽山の噴火から一週間あまりが経ちました。亡くなられた方の数は50人を超え、平成3年の雲仙普賢岳を超えて戦後最悪の噴火被害という事態になっています。

天気がよい土曜日の正午近くで紅葉も始まっているという一年で最も登山客が山頂近くにいる時間にドンピシャで当たってしまい、不運としかいいようがありません。改めてご冥福をお祈りいたします。

ところで、御嶽山の噴火に関連して地元を非難する声があるというニュースが流れていて目を疑いました。

 御嶽山の東側のふもとの長野県木曽町の町観光協会に「どうして観光地として売り出したのか」など心ない批判が寄せられていることが分かった。協会が会員業者にアンケートしたところ、7割が「噴火で大きな影響がある」と回答し、旅館やペンションでは予約のキャンセルが相次ぐ中、今後の経営に不安を抱く業者らに追い打ちを掛けている。

 同協会によると、電話やメールなどで「噴火するかもしれない火山と分かっていて、どうして観光地として売り出したのか」「どう責任を取るのか」といった批判が20〜30件、協会に入っているという。

出典:御嶽山噴火:批判、予約キャンセル…長野県木曽町の苦悩 – 毎日新聞

どうして火山を観光地として売り出したかって、火山だからこそ観光客が来るからじゃないですか。

火口自体が観光対象になることもあれば、火山特有の美しい山体や、裾野に広がる高原も火山の恩恵です。多くの山は夏には登山、冬にはスキー・スノボで賑わいます。良質な温泉は火山のそばに湧きます。

例えば、富士山。富士山は噴火警戒レベル1の活火山です。

ご存じのとおり、富士山は世界文化遺産に登録されていますね。地元が観光地として売り出しているのはもちろん、国際連合の下部組織であるユネスコによってお墨付きを与えられた世界レベルの観光地です。毎年国内外から30万人近い登山客が訪れます。

7月初旬の山開きから9月初旬の閉山までの2か月間に、もし富士山が噴火したら時間帯に関係なく今回の御嶽山の比にならない被害が出ることは明白です。

では、今すぐ富士山を観光地として売り出すのを止めろ、と言えますか?噴火したらユネスコに批判の電話でもするのですか?富士山がいつ噴火してもおかしくないのは日本国民の常識レベルの知識だと思いますが、世界遺産登録のときに批判したんですか?

危ないことはやらなければ避けられるのは確かでしょう。世の中に完全な安全なんてないし、リスクとメリットを比較して行動するのは当たり前じゃないですか。自分が判断して危険を避ける行動をすればいいことで、それに沿わない他者を一方的に批判するというのは筋違いもいいところです。

この手の批判をする人は、反論できない立場の人を追い詰めることで日頃の鬱憤を晴らしたいだけの小心者です。地元の皆様方には辛い時期だとは思いますが、身勝手なクレーマーたちは相手にせず、復旧・復興に向けて歩んでいただきたいと思います。

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