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某所の揉め事を眺めていたら、メールでのやり取りは内容証明郵便と同等の効果があるという珍説が飛び出していて驚愕しました。

・久谷女子は同人サークルなので、決まった拠点や住所は無い。
メールを引用して返信することで、私の連絡が久谷女子に到達したことを証明でき、内容証明郵便と同等の効果が得られる。今後も連絡の際には、メールで。

出典:オチューンの紙増田について、久谷女子様から返信がありました。

内容証明とは郵便局が行っているサービスで、法的な拘束力などは何もない。久谷女子はメールを読んで返事をしているのだから、内容証明郵便で同じ内容のものを送られても意味がない。何がどう気の毒なのか。女性が内容証明を理解してないことが気の毒なのか。訴状と内容証明を混同しているものと思われる。

出典:久谷女子9号を読んだ者です

これ、配達証明と混同しているのではないでしょうか。

配達証明は、郵便物を「誰が」「誰に」「いつ」郵送したのかを日本郵便が証明するサービスです。

一般書留郵便物等を配達した事実を証明します。

※郵便物等の実際の受取人が誰であるかを証明するものではありません。

出典:配達証明 – 日本郵便

一方、内容証明とは、「誰が」「誰に」「いつ」「どういう文書を」郵送したのかを日本郵便が証明してくれるサービスです。

郵送した文書の中身まで第三者である日本郵便が証明してくれる点が異なります。

いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。

※当社が証明するものは内容文書の存在であり、文書の内容が真実であるかどうかを証明するものではありません。
※内容文書とは、受取人へ送達する文書をいいます。
 謄本とは、内容文書を謄写した書面をいい、差出人及び差出郵便局において保管するものです。

出典:内容証明 – 日本郵便

「法的な拘束力」が何を意味するのかわかりませんが、送付した文書のとおりに行動しなければいけない、という拘束力ならありません。もちろん訴状にも拘束力はないです。それを持ち得るのは判決文のみでしょう。

メールと内容証明郵便で問題になるのは証明力です。証明力とは、平たく言えば裁判官にその証拠が真正のものだと信用させる程度のこと。つまり裁判官が提出された証拠を見て、これは偽物ではないと感じるかどうか、ということ。

内容証明郵便は第三者である日本郵便が、郵送された文書の内容と、その文書が確実に相手方に到達した事実を証明するので確固たる証明力を持ちます。

メールについては状況によって証明力を持ち得ますが、通常のメールのやり取りだけでは微妙なところがあります。

裁判で、メールが証拠として提出されることが多くなりました。 民事裁判に限ってお答えします。
通常、メールはプリントして書証として提出します。携帯メールは写真に撮り写真として提出したり、パソコンに転送してプリントして提出することもあります。民事裁判では、証拠を提出した場合、相手は、その証拠について、成立が真正であるかを認否します。すなわち、証拠が偽造されたかどうかです。メールの場合も、相手がメールの存在が真正なもの(偽造されていない)と認めた場合は、問題がありません。メールには証明力があります。

相手が、メールは偽造されたものであるとして、メールの存在自体を争った場合は、メールを証拠として提出した側は、メールが真正なものであることを証明しないと、メールの証拠価値はないでしょう。証明方法としては、当事者尋問、メールの作成者(送信者)の証人尋問があります。

出典:裁判で、メールにはどの程度の証明力がありますか

要するに、双方がメールの内容を真正なものと認めているとか、プロバイダ等の第三者から提出されたとか、電子署名を付けてメールをやり取りしているとか、客観的に改竄や捏造されたものでないと理解できる状況がなければ十分な証明力を持たないということです。

これが同等の効果を持つと本気で言っているなら、ちょっと社会人として常識を疑うレベルです。違いがわかった上で相手をバカだと思ってハッタリをかましているのだとしたら、、、まぁそういう集団なんだね、という感想。

ところで、私は今回初めて知りましたが、内容証明は郵便局の窓口に行かなくてもインターネットから送れるようです。あまり使う機会はなさそうですが、いざというときのために覚えておいて損はないかもしれませんね。

電子内容証明サービスとは内容証明郵便を電子化し、インターネットを通じて24時間受付けを行うサービスです。
お客様から送信された電子内容証明文書を新東京郵便局の電子内容証明システムにて受付けます。その後、電子内容証明の証明文、日付印を文書内に挿入し、受取人宛て正本、差出人宛て謄本を自動印刷します。 印刷時には文書が確実にプリントアウトされていることを再電子化してオリジナルの電子内容証明文書とつき合わせることにより確認し、自動封入封かんを行い、電子内容証明郵便物として発送します。

出典:電子内容証明郵便サービス

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