スポンサードリンク

2015年3月20日に特許電子図書館(IPDL)がサービス終了し、3月23日から特許情報提供サービス(J-Platpat)がサービスを開始しました。

特許電子図書館(IPDL)は、サービスを終了いたしました。
永らくのご利用、ありがとうございました。

2015年3月23日より、新たな特許情報提供サービスが提供されています。

特許情報プラットフォーム
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

出典:http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=158

昨年9月に発表されてからかなり微妙なネーミングだなぁと思っていたのですが、「ぷらっと寄って、情報をぱっと見つけられる」というコンセプトで開発されたとのこと。これはなかなか期待できそうですね。

一応、新機能としては以下の点が挙げられています。

  • 使いやすいユーザーインターフェイスへの刷新
    • トップページへの簡易検索入力ボックスの配置
    • 入力ボックスへの入力例の表示
    • 作業段階を示すステップチャートの導入 等
  • 外部サービスとの連携
    • 「J-GLOBAL(科学技術総合リンクセンター)(http://jglobal.jst.go.jp/)」との連携により、特許文献と非特許文献との一括検索が可能
    • 「中韓文献翻訳・検索システム(http://www.ckgs.jpo.go.jp/外部リンク)」へのリンク
  • 「色彩」や「音」等の新しいタイプの商標への対応
    • チェックボックス入力により商標のタイプ別検索が可能
    • 音データが添付された商標は音声再生が可能

出典:「ぷらっと」寄って、情報を「ぱっと」見つけられる、新たな特許情報提供サービス「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」を開始します(METI/経済産業省)

やはり目玉の機能はJ-GLObALの非特許文献を併せて検索できるところでしょうか。あとは使い勝手がどれだけ向上しているか楽しみです。

で、一通り私が必要とする範囲でざっくり触ってみた感想ですが、、、なんかとっても残念な感じでした。

確かにユーザーインターフェースが現代風になってフロントエンドはきれいになっていますが、メニュー構成は旧IPDLと同じだし、検索画面も論理式を直接入力できるようになったのと検索対象にJ-GLOBAL検索が増えただけで、特に高度な検索ができるようになったわけでもなさそうです。

また、画面の上部の方に固定フレームがあるので解像度の低いディスプレイだと公報本体を見るためにかなりスクロールしないといけなくて、多くの公報をざらっと目を通したいときには逆に使い勝手が悪そうな感じがします。(慣れの問題かもしれないので、使い続けたら気にならなくなるかもしれませんが。)

一番残念なのは、IPDL時代から引き続き、個別公報へのパーマネントリンクが存在しないことです。このブログでも特定の出願を引用して紹介することがありますが、出典として公開番号等は記載できても直接リンクを張ることができません。確かにできるようになるということはどこにも書いてないんで仕方ないことかもしれませんが、2015年のウェブサービスで当然に期待してもバチは当たらないと思うんですよね。まぁとにかく残念です。

パーマネントリンクができないことについては弁理士の栗原潔さんがさっそくYahoo!ニュース個人で指摘されていました。

 日本で同様の状況にするためには、バックエンドのシステムから作り直す必要があると思いますが、特許庁のシステム全体の開発が遅れていますのでこれも時間がかかりそうです。もうひとつの手としては、スタティックな公報情報だけを特許庁の業務システムとは独立したシステムに乗せるというやり方もあると思います。

出典:特許公報に固定リンクが張れない知財立国について(栗原潔) – 個人 – Yahoo!ニュース

栗原氏の見立てが正しいとするならば最悪の場合、特許庁の業務システム最適化計画が完了するまでこの状況は改善されないことになります。ちなみに2012年に55億円を浪費した末に頓挫した悪名高い業務システム最適化計画は、スケジュールが見直されていて現状では全行程を完了するのは2022年ということになっています。

 要件定義や調達手続きに1年以上かかるため、新アーキテクチャーに基づくシステム開発が始まるのは2017年頃、刷新完了は2022年頃となる。「次の失敗はない」(特許庁)。同庁は、不退転の覚悟でシステム刷新に臨む。

出典:News & Trend – 特許庁がシステム刷新に再挑戦、足かけ8年の巨大プロジェクトをスタート:ITpro

ちょっと期待値を高く置きすぎてしまって拍子抜けした感じとも言えますし、従前の機能自体は問題なく使えそうではありますので、「いつの間にか画面構成が変わっちゃったなー」くらいで意識を低く据えて向き合っていきたいと思いました。

関連記事

特許庁業務・システム最適化計画が中断の瀬戸際
特許庁の業務・システム最適化計画中断で契約打ち切り
特許庁はシステム刷新計画の何を刷新したのか

LINEで送る
Pocket