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最近、仕事で中国に関係することが多くなってきたので、ちょっと中国語なぞ齧ってみたりしています。

ふと思うと私の中国に関する知識と言えば三国志とか史記とかマンガで読んだくらいのものでありまして、さすがに毛沢東とか周恩来とか孫文とか著名な政治家の名前は聞いたことあるにしても具体的にどんな立場で何をやった人なのかはさっぱりで、一度ざっくり中国の近現代史について概要を押さえておきたいと考えました。

本書は中華人民共和国の成立から最近の高度経済成長までを一冊で紹介する新書です。目次は以下のとおりで、これを見るだけでなんとなく流れが追えるようになっています。

  • 序章 中華人民共和国前史
  • 第一章 新中国の誕生と国造りの模索
  • 第二章 中国独自の社会主義建設の挑戦と挫折
  • 第三章 プロレタリア文化大革命
  • 第四章 曲折する近代化への転換
  • 第五章 改革開放路線と第二次天安門事件
  • 第六章 ポスト鄧小平と富強大国への挑戦
  • 第七章 「中華民族の偉大な復興」への邁進
  • 終章 中国はどこへ行く

大きいキーワードは、国民党と共産党の内戦、中華人民共和国の成立、文化大革命、天安門事件、改革開放といったところ。人物としては、毛沢東と鄧小平、江沢民あたりが主軸になって、林彪や劉少奇、周恩来、四人組、華国鋒、胡耀邦あたりが仕事をする構図。

内容は盛りだくさんで個々の記載はあまり厚くないですが、淡々と事実がほぼ時系列に並んでいるので全体の動きを押さえるには十分だと思いました。一回ではなかなかすべてを把握するのは難しいですが、もう一度通読することがあるかは微妙なところです。率直に言って教科書みたいなものなので書物としての盛り上がりはあまりありません。

大まかな流れから思うのは、この人たちはずっと権力争いしてたんだなぁということです。建国から天安門事件まで40年あまりずっと共産党内の権力争いに終始しています。その象徴的な存在が鄧小平で、何度か失脚しながら最終的に国家主席に返り咲き、改革開放路線に転換して経済大国への道筋をつけました。

辛亥革命は1911年で天安門事件は1989年ですから改革から国体が安定するまで80年弱かかったことになるわけです。世の中には革命に夢を抱く左寄りの人たちが少なからず存在するようですが、日本では市民革命が起きなくて本当によかったと感じます。

高校や大学でちゃんと世界史を学んだ人には常識レベルかもしれませんが、ふまじめな学生だった私にとってはなかなか興味深い知識が得られました。好むと好まざるとに関わらず少なくとも民間レベルでは今後もますます日中関係は緊密になっていくでしょうから、改めて押さえておくといいんじゃないかと思いました。

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