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私も漂流具合には自信がある方ですので、タイトルに惹かれて読んでみました。

本書では、元週刊誌記者の著者が、複数の男性に10年単位で継続取材をした中で、男性たちが直面する課題ごとに整理してレポートしています。

  • 第一章 結婚がこわい
  • 第二章 育児がこわい
  • 第三章 介護がこわい
  • 第四章 老いがこわい
  • 第五章 仕事がこわい

私は未婚ですから育児には今のところ関係ありませんが、その他については他人事ではありません。本書では多くの一般男性に対して、主に30代半ばから40代半ばの10年間を継続的に取材しています。個々のテーマについて単発で取材をしてまとめた書物は多く目にしますが、個々人に対してこれだけ長期間追ったものは読んだことがありません。たいへん貴重な記録だと思いました。

私の場合は今最も身近にあるのは結婚問題なのですが、本書で紹介される事例は大変共感できるものが多く、身につまされる思いがしました。特に、理想が高くて選り好みをした結果、婚期を逃してじり貧になっていく津村さん(仮名)の人生はとても他人事とは思えませんでした。津村さんは最終的に50歳で結婚するわけですが、その心境の変化は今後の自分を占う上でも参考にできる部分が多いと思いました。

本書はいろいろな読み方ができると思います。同年代の男性が他の人たちがどのような思いで動いているのか共感するために読むこともできるし、同年代の女性が周囲の男性を理解するために読むのもいいと思います。たぶん一番おススメなのは30代前半くらいで、これからこれらの問題に直面する男性たちがケーススタディとして読むことでしょう。絶対的に正しい道がないテーマばかりですので、より多くのケースを知っておくのは人生の備えとして必要なことだと思います。

本書の難点は、装丁がやたら派手すぎて手に取るのが躊躇われることです。特に、帯に著者と思われる女性の上半身が大写しにされているが結構きつく感じました。テレビとか頻繁に出て知名度が高い人ならわかるのですが、「男性」をテーマにした本で若くも著名でもない女性が前面に出ているとB級感が強くなるので編集の方はもう少し考えた方がよかったんじゃないかと思います。

内容的には特に中年男性にはお勧めできるものです。軽い文体で隙間時間に気楽に読めますので、重い本の合間に息抜きに手にしてみるのもよいのではないかと思います。

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